クラウドホスティングについて知っておくべき5つのこと
クラウドホスティングが登場した当初、企業はそのコスト削減効果に注目しましたが、SAPエンタープライズアプリケーションのような、業務の遂行に必要不可欠な、いわゆるミッションクリティカルなアプリケーションや機密データの移行には消極的でした。データのプライバシーやセキュリティ、管理やコンプライアンスへの懸念があったからです。財務システムなどがダウンすれば、即座にビジネスが停止し、企業の評判の低下につながります。そう考えると、ERPのワークロードをクラウドへ移行するというアイデアが、その当時不安視されたのも当然のことかもしれません。
その後、COVID-19の流行により、クラウド化は加速しました。従業員が在宅勤務を余儀なくされたことで、オンサイトでのインフラ運用は課題に直面しました。リモートで会社全体をサポートする必要が出できたのです。そして、この新しい働き方に対応できる規模、安定性、そして技術力を提供することができるのが、クラウドです。
今回は、クラウドに移行する際に考慮すべきポイントを5つ紹介いたします。
1. クラウドサービスは1つに絞る:マルチクラウドという言葉をよく耳にし、気になっている方もいるかもしれません。しかし、IT企業でない限りプロバイダーは1つに絞るのが得策です。リソースを意味もなく分散させることは失敗の元であり、非効率的です。そんなクラウドサービスの中で、AWSは最も長く市場に存在し、市場において33%がAWS上でアプリケーションを実行しています。be one solutionsでは、SAP on AWSの代名詞ともいえるソフトウェア対応のサービスプロバイダーであるLemongrass社と提携しています。Lemongrass社は、当社同様、クラウドサービスの提供に特化しており、計画から移行、運用、イノベーションまで、お客様のライフサイクル全体をエンドツーエンドでサポートしています。これは、当社のお客様が、迅速かつ安全に、そしてシームレスにデータをクラウドへ移行できることを意味します。また、SAPシステムをクラウドに移行する際の戦略的プランとその実行もサポートしてくれます。
be one solutions APACリージョナル・ディレクター Olli Kylänpääは次のように語ります。
「当社がSAPに特化しているように、クラウドホスティングパートナーであるLemongrass社は、SAP on AWSの代名詞ともいえる迅速なソフトウェア対応サービスの提供に特化しています。ERPとクラウドホスティングの窓口をbe one solutionsに一本化することで、いつでも効率的にデータにアクセスできるという安心感を得ることができます。」
2. データをより安全に:(Lemongrass社2021年レガシーからクラウドへ)調査で、年間IT予算が100万ドル以上の企業のIT担当幹部150人にインタビューを実施しました。その結果、39.7%の人が、データの安全性を確保するためにレガシーシステムをクラウドホスティングに移行していることがわかりました。エンタープライズクラスのハードウェアで構築されたクラウドホスティングのプラットフォームは、エンタープライズクラスのセキュリティシステムで保護されています。企業データの管理をIT担当者に頼るのは、もはや時代遅れとも言えるでしょう。AWSは利用している製品、パートナーとの連携などのセキュリティ機能をウェブサイトのセキュリティセクションに明記しています。Lemongrass社はセキュリティの専門家を擁している会社であり、お客様の企業の機密データは、ほぼ確実に自社のオフィスよりも安全に保管されます。知的財産の損失やハッカーの侵入を防ぎ、データ保護機関による罰則を回避するために、専門家チームがデータを安全に管理しているため安心してご利用いただけます。
3. 事前に計画を立てることのメリット:複雑で多層的な取り組みには、戦略的な計画と十分な時間が必要です。さらに必要なのは、資金と熟練したスタッフを確保することです。Lemongrass社とタッグを組んだbe one solutionsのような経験豊富なパートナーによって、社内のIT部門を教育し、新しいトレンドに気づいてもらい、従業員のスキルを向上させるのに十分な時間を確保することが可能になります。社内のIT部門が苦労しているのであれば、専門家のサポートを受けることも効果的な手段です。
4. コスト削減効果の把握:データをクラウドホスティングに移行することは、企業のコストと時間の削減につながります。そこで、過程ごとにその効果をきちんと把握してみてはいかがでしょうか。SAPシステムのクラウドへの移行は、コスト削減を目指す企業にとって大きな変革の機会です。データセンターを離れ、IaaSモデルに切り替えることで、企業はサービスを使用したときにのみ料金を支払うという従量制のコストプランを使うことができます。また、運用サポートやライセンスの必要性が減り、ビジネスの可用性が向上し、プロジェクトのサイクルタイムも短縮されるのです。すべてを測定し、KPIと測定基準を用いて進捗状況を追跡・評価すれば、クラウド化の成功を数値で証明することができます。
5. 迅速さを手に入れる機会:SAP on AWSのDevOps環境に移行することで、企業はシステムやシステムランドスケープをわずか数時間で構築できるようになります。さらに、あらゆる運用タスクを自動化し、すぐにそのメリットを実感できます。自動化を導入することで、従業員は繰り返し同じような電子メールのやり取りをするよりも、もっと重要なタスクに集中できるのです。また、ミッションクリティカルなアプリケーションをクラウドで運用することで、社内でトレーニングやメンテナンスを行う必要がなくなり、さらにリモートワークを行っている従業員がデータにアクセスしやすくなります。
クラウドホスティングへの移行は本格化しています。そしてダイナミックかつデータ中心である現在のビジネス環境では、クラウドプラットフォームの効率性、スピード、スケーラビリティが非常に重要です。さらに、最も重要なのがセキュリティですが、クラウドはその点データ管理や分析ツールなどの革新的なサービスにより、ミッションクリティカルなアプリケーションにとっても信頼できる場所となっています。適切な計画、必要な資金、そして社内のスキルとリソースを明確に理解することが、クラウド移行の成功への鍵となります。クラウドホスティングプロバイダーとして豊富な経験をもつbe one solutionsが、クラウドへのスムーズな移行をサポートいたします。ご不明点やご相談は、お気軽にお問い合わせください。